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ハリネズミさんの病気について KNOWLEDGE

子宮・卵巣の腫瘤

飼い主さんの声

飼い主さんの声 飼い主さんの声

数日前から陰部から出血している。

子宮・卵巣の腫瘤

当院の獣医師より

近年、ハリネズミの飼育頭数が増えたことで、中〜高齢(3歳以上)の雌で子宮疾患の罹患率が高くなっています。飼い主さんは血尿や陰部からの出血といった主訴で来られることもあれば、元気や食欲がないという非特異的な症状で来られる方もいます。性格的に検査等が難しい子もいますが、必要があれば麻酔も使いながら検査と治療を進めていきます。
今回の症例はレントゲン検査やエコー検査で子宮に腫瘍があることがわかりました。元気や食欲も無くなっていて体力的に時間の猶予がない状態だったので、その日のうちに子宮・卵巣摘出手術をして一命を取り留めました。現在は元気に過ごしています。

出血の鑑別疾患

  • 子宮内膜の過形成、腫瘍(子宮疾患)
  • 血便・下血(消化管からの出血)
  • 膀胱炎・尿路結石・腎不全(泌尿器疾患)
  • 外傷(体表部からの出血)

子宮疾患の治療

  • 外科的切除

    子宮・卵巣からの出血が疑われる場合、第一選択は子宮・卵巣摘出手術です。ハリネズミの子宮疾患は腫瘍が多いですが、抗がん剤治療などは確立されていないため摘出することが唯一の治療となります。

  • 内科的治療

    手術に耐えられないほど一般状態が悪い症例や、飼い主さんの同意が得られない場合などは投薬や点滴で治療をすることもあります。しかし根本治療ではないので、一時的な状態の改善は見られても長期的予後は悪いことがほとんどです。

予後

早期に手術ができれば予後は良好であることが多いです。腫瘍の種類が悪性であった場合は他の臓器に転移していることもあります。犬や猫と比べると手術のリスクは高くなるため、その点はしっかりとしたインフォームドコンセントが必要です。当院では動物と飼い主さんの両方に寄り添った丁寧な診察・説明を心がけています。

治療内容を写真で見る

  • 左が摘出した子宮、右が子宮内部の腫瘤です。病理診断の結果、子宮内膜の過形成でした。